日付 2010年04月27日 
タイトル 角田山・弥彦山・多宝山 2 
内容 角田山、弥彦山が遠くに見えてきたのだけれど、目標の2座のみ雲が掛かって、どうやら海風が強く吹いているようだった。

なぜ、山育ちの私にそんな事が解るのか!?と、思われるかもしれないけれど、私達福島県人会は、磐梯山がなぜいつも曇っているか!?という事を、先輩方からずっと伝えられてきたのである。
磐梯山は、湖から山へ向かって風が吹くので、いつも湿った空気が山にぶつかるため曇っており、そのおかげで標高は低いけれど、猪苗代町をはじめ、磐梯山の下の方にたくさんある各スキー場は、豊富な積雪をほこり、恩恵を受けているのである。

まるで磐梯山と同じ状況だった。しかし、山のふもとあたりからは、その先の晴れている海が見えるので、あまり心配はしていなかった。

登山口に着くと、2人の管理人がおり、何か料金を取るでもなく、駐車場とトイレの管理をしていた。そのせいだろう。新しくはないけれど、とても清潔なトイレがありがたかった。

みんな、カッパを着こんだり、足首に泥除けのスパッツを巻いたりしていたけれど、私は相変わらずそんな暑い思いをするのは嫌で仕方がないので、薄手の長いパンツにフリース1枚(中はいつものTシャツ1枚)にだいぶ中身を減らしたデカリュック80ℓを背負ってのスタートだった。酒だけで10キロ以上減った。

 なんだか、拍子抜けするくらいなだらかな斜面で、だらだらといつまでも続く。めずらしい花がたくさんさいており、カタクリが群生していた。こんなにたくさんのカタクリを見たのは初めてだった。

途中から日本海が左手に見えてきて、しかもものすごく近くに海があり、理想的なッワクワクする山だった。私は、海のない所で生まれ育ったせいか、海に対するあこがれが人一倍強いように思う。山にいても、つい海を思っているかな。

徐々に徐々に高度を稼いでいくと、分岐点に差し掛かり、そのまま行くと何だか煙を吐く古い小屋が見えてきて、「炭焼き小屋だ!!」と、みんなが声をそろえて行っていたけれど、反対側の入り口を見ると「避難小屋」と書いてあった。(^^)誰かたき火をしていたらしい。寒いからね。

こんな低い山で避難小屋が必要なのか!?と思ったけれど、こんな低い山に避難小屋を作れる新潟県がうらやましくも思われた。豊かだなー。

少し斜面が急になり、最後尾を付いていくと、あっけなく頂上に到着してしまった。
そこは、桜の木がたくさんあり、まだまだ咲く様子は無かったけれど、あと2〜3週間後には素晴らしい景色が広がるのだろう。ここでの花見は最高だろうな。

頂上にも避難小屋があり、私は入らなかったけれど、こちらでは大勢で宴会をやっていたらしい。遊山会みたいな人々が他にも居るのだなと、少し嬉しかった。

寒い!!フリースはすでに脱いでTシャツだったけれど、やはり寒い!!麓よりも3度は低く、風も強かったので、体感温度はさらに低いものと思われた。

全員での写真も撮らず、頂上に触れもせず(かなり冷めていますねー。最近低山ではすっかりこんなものです)そそくさと灯台コースを目指し、下山開始!!

分岐点を右に折れ、いよいよ灯台コースに入ると、風がものすごく強くなってきた。目の前に海が広がり、風がどんどん強くなってきて、強弱があり、海がまるで大きく呼吸をしているようだった。
これだ!!これなんだ!!久しぶりの強風に吹かれる感覚!!まっすぐに歩けなくて、少しよろよろしていた。楽しくて仕方がなかった。(変でしょうか?)

日本海がどんどん近付いてきた。海にまっすぐに向かって歩く。いつも、福島盆地からは1滴も見えない海へ向かってゆっくり飛び下りているような、そんな下山コースだった。最高!!下では、ドライバーのただのさんが、バスを洗っていた。本当にいつも感心してしまう、素敵なおじいちゃんなのです。

偽ピークが3〜4か所かあったけれど、あっという間に、灯台へ到着。日本海はすぐそばまで近づいても楽しませてくれる。波が岩を削り、不思議な風景を作っていた。隣では佐々木さんが「地震の影響!?」と言っていたけれど、それもあるのかな?

バスへ到着。靴を脱ぎ、今日一番の気持ち良さを味わう。やはり、山は最高だけれど、この靴を脱いでビーサンに履き替えた瞬間もたまらないのだ。勢いついて、バスの陰で1枚を残して全部脱ぎ、トレーニングウエアに着替えた。

バスに乗り込み、10分か15分かかったか?今日の民宿「愛幸」に到着。さあ、今日2番目(1番目か?)の楽しみがいよいよ始まるのでした。

つづく 



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