社長のDiary

苗場山2015−1

山を歩いた記憶は時間が経つと曖昧になるので、最近の方から今年の春まで遡ります。

 

遊山会が正式にできたのは、私が30歳の夏だったと思う。三浦陽一さんらと一緒に鳥海山へ登った時である。自分はいろいろあって、病的に痩せて大変な時期だった。

 

その数年前、20代半ばで仙台に転勤になった時、営業の先輩だった毛利さんに山の話をしていたら、「今のような不摂生な生活を続けていたら早死にするんじゃないか?」というのが発端だったと思うんだけど、じゃあ、泉ヶ岳でも登ってみて、まずは歩き方や山のルールなどを教えましょうというのがそもそものスタートだった。そう思うと、雄山会の創業は約20年前になるんだな。

初めての山で、毛利さんはとても楽しんでいて、すっかり山にはまってしまい、一人でも泉ヶ岳を週末に登ったりするようになっていった。

二人で結構厳しい山にも登ってきた。吾妻連峰縦走、飯豊山縦走、朝日岳などなど、テントを担いで登ったり、小屋泊もあったけれど、二人でいくつもの頂上を目指したりしたものだ。

一緒に勤めていた日本国土開発を先に退職した(定年では無かった)頃には、タバコも賭け事をやめていて、とても健全な大人へと変貌していたのだった。私も、商売を始める時、全く金がなく、タバコを買う事すら出来なくなり、その時にやめてしまったのだけど、当時のような生活を続けていたら、二人とも病気にでもなっていたかもしれない。

そんな毛利さんが9月から沖縄へ行くという。会社の沖縄営業所を独立させたのだけれど、そこの社長で行くという。1年間とは言っているけれど、沖縄が好きになってしまえば、帰ってこないかもしれない。だからといって、帰ってこいなどとは言えるものでもないし、世界中どこに住もうと自由であるのだ。

そんな風に考えてはみるものの、やっぱり仲間と会えなくなるのは寂しいもので、では送別登山を企画しようと、車1台6人で行く事になった。

 

 

 

 

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必ず晴れる遊山会も、お別れ登山だけは晴れなかった。

まだ行った事のない苗場山を目指す。ここは新潟県と長野県に跨る、有名な苗場スキー場のある山で、ユーミンが毎年コンサートを行う苗場プリンスホテルがある山。その、スキー場とは全然違う、小赤沢という寂れた集落から車で入った所にある登山口からスタート。

 

 

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ガスで登山口の標識が見えない。

 

 

 

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最初は緩やかに始まった。

 

 

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何か咲いてた。ああ、これはミズですね。美味しいです。先日取引業者さんから大量に送られてきて、浩哉さんに「どうやったら美味しく食べれる?おひたし以外で?」と聞くと、「油揚げとめんつゆで炒めたら美味い!」と言われ、冷蔵庫に油揚げが無かったものだから見つけた油麩と炒めてみたら、全くおいしくなかった。後で話したら笑われたな。

 

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アップダウンを繰り返しながら登っていく。

 

 

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3合目からスタートし、1合ごとに標識があるのでわかりやすいです。

 

 

 

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ガスが少し晴れて、明るくなってきた。

 

 

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とにかく湿度が高く暑い。それなのに雨が降ってきたので皆さん合羽を着るという。

 

 

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今日の荷物は出発の時にリュック1つに入るか試してみたらなんとか入ったので、小さく纏まっており、その分風通しが良いので楽だった。

 

 

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自分は勿論、合羽など着るわけもなく、いつものタンクトップに短パンのまま歩いたですよ。

 

 

 

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雨がやんだので、ザックカバーだけの皆さん。やっぱり暑いって。そりゃそーだよ。^^

 

 

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急登が始まる。

 

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6合目から8合目までは急登が続くという。

 

 

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横に渡る鎖場、テンションUP!

 

 

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今度は縦の鎖場へと。鎖場で鎖を頼らずに岩を掴んで登るのが好きです。(ヘソが横に付いている)

 

 

 

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だんだん登るのが嫌になってくる。けれど、中途半端に急よりは、思いっきり急な方が高度も稼げるし、かえって疲れないものです。

 

 

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9合目が近づいてきたような・・・景色がわからないので、さっぱりわからない。

 

 

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でもまだまだ急です。高山病の佐々木さんも今日は頑張っています。彼女は2000mを越えると、だいたい決まって高山病の症状が現れる。

 

 

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かんちゃんは久しぶりの山です。定年で仕事が変わり、早番と遅番があったりでつらい仕事をしているようです。でも、9月で辞めると言っていたので、またいい職場が見つかるといいね。

 

 

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急なんだ。

 

 

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まだまだ7合目でした。希望的観測を捨てる。

 

 

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笑顔の8合目。そろそろ急登も終わるのか・・・

 

 

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そろそろ、見晴らしのいい平原へ出るのではと、期待するメンバーたち。

 

 

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おおっ!!樹林帯を抜けた。ここまで景色を楽しめた箇所は1つも無かった。

 

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抜けた!!

 

 

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木道を歩く。晴れていれば最高なんだろな。

 

 

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雨が降ったり止んだりだったんだけど、今回東京から二人で参加したいつもの竹ちゃんが合羽を着ると雨が止むということがわかり、ずっと着ていてもらった。頼んでいないけれど、寝る時も合羽を着ていてくれた。

 

 

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湿地帯が広がる。登る感じや、頂上周辺の雰囲気は会津駒ケ岳に似ています。

 

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天気が良ければねー。

 

 

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今回はかんちゃん荷物デカイね。

 

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晴れていればなー

 

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お盆も過ぎたというのに、まだまだ花がいっぱいです。

 

 

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好きな花コバイケイソウはもう終わっていました。

 

 

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9合目。

 

 

 

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ここから一旦歩きにくい岩場に入る。(写真なし)

 

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また木道に出る。

 

 

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苗場神社があるそうですが、距離もわからないので通過させていただきます。

 

 

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その時、ほんの5分間くらいだったけど、青空が見えた。今回も微笑んでいただきました。

 

 

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夜星空が見えたらまた、外で寝ようか?などと、話していたんだけど、この一瞬だけだった。

ああ、そうそう。なんで外で寝ようか?などと考えたかというと、この2週間前に登った鳥海山でお話ししますので、それまでのお楽しみです。

 

 

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チングルマも終わっていた。

 

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山相が変わる。池塘と草原から急に岩がゴツゴツしてきた。

 

 

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なんか見えてきた。

 

 

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三角っぽいのが見えてきた。

 

 

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と思ったらまたガスってきて見えなくなった。

 

 

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見えた。いよいよ小屋です。

 

 

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到着。なかなか立派な小屋だった。

 

 

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平成に入ってから建て直したらしいです。地番や建物番号がわからないので登記簿謄本は取れない。

 

 

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いよいよ到着。

 

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頂上がすぐらしいので、先に行ってみた。

 

 

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小屋から1分で頂上^^

右は今回初参加の堤さん。竹ちゃんのお友達です。自分より若いと思ってタメ口きいていたら後で55歳とわかり・・・でもタメ口は直せなかった。まあ、山仲間と敬語使ったこと無いね。一度一緒に登ったら友達です。

 

頂上は2000m以上あるのに、こんなに眺めが悪い。同じように2000m超えで眺めの悪い山は西吾妻山、会津駒ケ岳、苗場山の3山くらいでしょう。なんでこんなに木が生えてんの??日本無眺望3名山に認定されました。

 

 

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それでも一等三角点。これじゃ見えないでしょ??明治時代や昭和初期には木が生えてなかったのか?

 

 

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それでも山頂は嬉しいものです。

高山病の佐々木さんは至って元気で、今日ば病気が再発していないようだった。

 

 

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天気も悪いので早速小屋へ。

 

 

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見づらいけど高いです。宿泊8400円だったかな?

 

 

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ウエットティッシュで全身拭いて、ひとっぷろ浴びた気分になり、祝宴が始まる。竹ちゃんの合羽着用のおかげで外は雨が止んでいた。

基本飲食は食堂なんだけど、山友会だか三遊会だかに占拠され、ジジイが「かんぱーい!!」「かんぱーい!!」と、500回くらい大声で繰り返しており、座る場所も無いので寝床で飲んだ。

それにしても、字が逆であっちも「ゆうざんかい」だったら、名前を変えるくらい頭にきていた。とにかく迷惑だった。

まあ、我が遊山会にも、ヤツらに負けないくらいうるさい岩手県出身の京都弁とかいるけれど、今回は居ないので余計に気になるのであった。

 

 

 

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気を取り直して。

堤さんはでっかい会社に勤めていて、本社や自宅が静岡のため、黒はんぺんやら、わさび漬けやら、子会社で作っている美味しいオイルサーディンやら、たくさん持ってきてくれた。重かったでしょ?晩ご飯食べれないです。

 

 

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かんちゃんが元気なくなり、寝込んでしまった。元気の無い姿は初めて見た。晩ご飯も食べなかった。

 

 

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元気な浩哉さん。さんゆうかいの文句で盛り上がる。「あいつらうるせー」「うるせーなあいつら」「さんゆうかいの奴らうるせー」と、さんゆうかいに負けない80ホーンくらいの声で連呼していた。選挙中なら公職選挙法違反になる。

 

 

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それを聞いて笑う毛利さん。

 

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なかなか立派ですけど、仕切りはカーテンのみなので、音は筒抜け。イビキ、寝言、禁止です。

 

 

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女性の皆さんは夕食前に寝てしまった。

 

 

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飲まないと寝れない方。「うるせーなあいつら」と繰り返していた。危うく、この山もケンカ山になりそうな雲行き。

 

 

 

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毛利キュウリも頂上まで来ちゃった。

 

 

 

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晩ご飯ですよ。

 

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アルコール係長の私が持参したワインでカレーを食べる。特別に、堤さんが持参したマグロの煮たのをいれたら、ビーフカレーみたいだった。

カレーとサラダ食べ放題。

 

 

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食べたら

 

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寝てた。上からカレーが落ちてくるのを待っている訳ではありませぬ。

 

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カレーはお代わりができる。カレーだけもらった。

晩ご飯食べられる高山病の佐々木さん、やっぱり今回は無事でした。

以前、尾瀬の帰りに食堂に入り、蕎麦アレルギーの佐々木さんはカレーを頼んだら、ボンカレーのマズいやつが出てきて、「これ、ボンカレーですよね!?それに、ボンカレーよりマズいですよね!?」と激怒して、食べずに帰ってきたくらいカレーにはうるさい佐々木さんも完食していた。

 

 

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夜。カッパの竹ちゃんのおかげで雨は上がっていたけれど、まだ山頂のここは雲の中で、星は見えなかった。

 

 

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夜は寒いです。

 

 

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部屋に戻ると、カッパの竹ちゃんと、堤さんは腹出して寝ていた。なかなかタフな男です。山も4回目くらいらしいけれど、安心して見ていられ、安定していた。体力もある。

 

 

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このハシゴで上り下りします。

 

 

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風呂上がりではありません。風呂ありません。寝起きの浩哉さん。

 

 

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で、さんゆう会のおじいちゃん達は床に着いたので、今度は遊山会の皆さん(まだ起きている組)で食堂で飲み直した。

 

 

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後ろでは青年二人が将棋を打っていた。

 

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こっちは酒を飲みながら油を売っていた。

箱ワイン、2箱4リットル完売です。

 

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オレンジとブラックについつい、話しかけてしまう私。

 

 

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ブラックの彼女、レッドさんが合流。

 

 

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オレンジの彼女ではない紺ちゃんも寝床から出てきた。男同士で並んで横になっている場合じゃあないよ。

初めて出会った若者と、遊山会のおじさんおばさんが楽しく過ごす。とてもいい若者達だった。日本の将来も捨てたものじゃないですよ。

 

一緒に盛り上がって、ほんと、楽しい時間だった。オレンジ、もう紺ちゃんに告ったか?まだなら今日から風林火山で行きなさい。チャンスは一瞬で通り過ぎるものだよ。

 

寝床はイビキやら何やらでうるさく、窓も閉めっきりで暑かったので、この食堂に毛布持ってきて寝た。窓を開けて、とても涼しい夜だった。

 

つづく

 

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